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水替えについて。『突然全滅のメカニズム』

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 こんにちは。
 今回は水替えについて書きたいと思います。
水替えの話をすると、水質や頻度のことを書かなければいけなくなるわけですが、
水道や井戸は場所によって水質が違うわけで、頻度に関しても場所により大きく変わってきます。
 水質や場所が違うがゆえに、インターネットなどで調べたことが自分の飼育に合わなかったりすることがあると思います。
環境1つ1つに答えがあるといっても過言ではありません。

 しかし、前回も書きましたが、透明な飼育水が魚にとって快適な水とは限らないことは確かです。
グリーンウォーターに関しては濃度を維持することが大切で、濃い過ぎるグリーンウォーターは魚の状態が分かりづらく、放置し続ければヒレが溶けてバサバサになる原因にもなります。
 夏場によく見られるんですが、SNSなどの写真で尾ひれの先端がガタガタになってる魚がいます。
あれは水替えの頻度が低い容器に居た個体で、軟条の間の膜が薄い先端から溶けているんです。
 決して新種や体形異変ではなく水替え不足なんです。

 『じゃ~グリーンウォーターって駄目なの?』ってなりますが、成分的には植物性バクテリアなので悪いことはないハズです。
むしろ、常に新水よりは良いのかもしれません。
 色揚げの効果も期待できますし、少なからず餌にもなっています。

 ベストな水替えの頻度はグリーンウォーターが濃くなってきたタイミングで飼育水を3分の1~半分ほど底水から捨てて、新水を足す割り水が良い気がします。底の沈殿物は放置するとドンドン溜まっていって後の処理が面倒です。なるべく取り除いた方が良いです。
このことに関しても毎日の観察が重要で、状態に応じて水替えをする日を決める必要があります。

 断定的に『何日に1回水替えをしましょう』なんて言えません。

ちなみにですが、PSBを使用するとグリーンウォーターになりにくくなります。
管理は楽になりますが、冬場に使用すると春まで透明なままな事もあります。

水温が低く、水の酸化が緩やかな冬場は水替えをあまり行わないと思います。
底でジッとしてる魚は暖かい日にグリーンウォーター中のプランクトンなどを食べていますので、
PSBを投与した冬場の透明な水は魚を痩せさせる原因になります。

 次に『朝は元気に泳いでいたのに、夕方見たら全滅してた』って経験ありませんか?
この現象はよく話題に上がります。
人によっては容器の設置場所が悪いのが原因だと言う方もいます。

 私は突然全滅の原因はアンモニア中毒だろうと思っています。
最近、メダカの愛好家さんが良く言われる生物ろ過は容器を並べて水を張っているだけの状態では機能しません。
 物理的な濾過に使用されているフィルターや床材に住み着いたバクテリアの働き生物ろ過が行われるため、フィルターがない場合、アンモニア亜硝酸→硝酸塩のサイクルが出来ません。水を張っただけの容器にバクテリアをどんなに添加しても意味がないんです。

 アンモニア中毒とは
バクテリアや魚、沈殿した有機物などから出たアンモニアは水素と結合して無害アンモニウムイオンに変換されます。

 しかし、アンモニアと水素の結合には限界があります。
限界値を超えるとアンモニアのままで残存し蓄積されます。

魚は尿や鰓からアンモニアを排泄しています。容器内のアンモニア濃度が高い場合、排泄されるはずのアンモニアは魚体の中に蓄積されたままになり、中枢神経に影響を及ぼします。

 水槽にフィルターを設置した金魚では頻繁にアンモニア中毒が起こらないのは生物濾過サイクルが整っているからです。

 水を溜めただけのメダカの場合、比較的アンモニア中毒のリスクが高いのは容易に考えられますね。
 朝元気に泳いでるように見えるだけで本当は苦しい状態のはずです。
実はよく見ると変な泳ぎ方をしています。
腰を使って泳いでいるような変な泳ぎ方です。
この状態で放置すると、ほぼ全滅状態になることが多いです。

 やはり飼育は十分な観察と水替えが基本です。
バクテリアを添加したから大丈夫ってことはありません。
 
 可愛がりすぎてもダメな場合があったり、放置しすぎてもダメだったりと、
魚の飼育は難しく奥が深いようですね。

 最後まで読んでいただきありがとうございました。


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